今回は入力信号のチャタリングとその対策について紹介します。
結論から言ってしまうとチャタリングを防止するには、センサの信号のONをちょっとだけ遅らせてPLCが受け取れるようします。
ここで”えっ!?センサの信号を遅らせちゃって大丈夫なの??”と思われる方もきっとみえますよね??
それが、大丈夫なんです。というか遅延が無い方が問題になってしまうこともあるのです。
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入力信号のチャタリングとは?
入力信号のチャタリングは主に機械式センサーや、光電センサーなどを使用した時に起こる問題になります。
どんな問題かと言うと「入力信号が何度もONとOFFを繰り返してしまう現象」が起こります。
下ではリミットスイッチと光電センサを例に具体的な例を出して紹介します。
リミットスイッチ等のチャタリング
機械式のスイッチはバネとアームで構成されています。
ワーク(製造している製品)などによってアームが押されるとスイッチがオンする仕組みなのですが、その時に問題が起こります。問題とは何かというと接点のバウンドです。
ワークがアームに当たった際にちょうどバスケットボールが弾むように、接点が何度も オンオフを繰り返してしまいます。
光電センサ等のチャタリング
光電スイッチの場合も同じような問題が起こることがあります。問題とは何かと言うと周辺機器(シリンダなど)の誤検知です。
光電スイッチ側から見た時に周辺機器をワークと勘違いしてオンオフしてしまうことがあります。
これらのチャタリング(細かいオンオフの繰り返し)が起こると、本来1度だけのオンで 正常に動くはずの機械部が上手く動かなくなったり誤作動もしくは動かなくなったりしてしまいます。
しかもチャタリングは目に見えづらいので、設備のオペレータや保全員からしてみると「何が原因か分からないけど、たまに止まってしまう」という非常に厄介な異常となります。
チャタリング対策の遅延回路の組み方
簡単に回路を作ってみました。入力はすべてリミットスイッチとしています。
左側の五つがセンサーの接点。右側の五つが遅延=タイマーです。
このように回路を組むことで、例え入力信号側でチャタリングが起こってしまったとしても、タイマの設定時間分はすべて無視をしてくれます。
これによって間違いなくワークがリミットスイッチに当たった、という確認が取れるわけです。
チャタリングの解説と対策のまとめ
このようにセンサー接点を直接動作回路に組み込むには少し難があるため遅延回路を使用していきます。
遅延回路を使うとチャタリングについては無視をすることができ、確実に安定してセンサー接点がオンした時のみ、信号をPLC内で処理することができます。
このようにセンサーの接点を直接使うでなく、遅延回路を設けることで、誤作動の少ない安定した回路を作ることができます。
場合によってはセンサー接点を直で使った方が都合のいいこともあるかと思いますが基本的にはこの遅延回路を推奨いたします。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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