シーケンス制御のハード配線で使う工具って色々な種類があって一体どれが良いのかとても分かりづらいですよね?
また会社や学校にすでにある工具が自分にとって本当にベストなものなのかも良く分からないですよね?
今回は僕が実際に仕事で使用している圧着工具、ニッパー、電動ドライバーなどを紹介していきます。
この記事は
・新しく仕事用の配線工具を購入しようと思っている方
・今使っている工具がちょっと使いづらいと感じている方
・技能検定用に工具を揃えていきたい方
におすすめです!
シーケンス制御用のおすすめ圧着工具
シーケンス制御のハード配線で使用するおすすめの圧着工具についてここでは紹介します。圧着工具にも使いやすいものと使いにくいものがありますが、ここでは僕が実際に仕事で使っている工具を紹介します。
Y端子・丸端子用圧着工具(ホーザン P732)
ホーザンのP723は僕が1番使用している工具だと思います。2㎟までの線にY端子または丸端子を取り付けるために使用します。
他のメーカのものですと持ち手部分がもう少し長かったりして長時間使用していると右手が使い物にならないくらい疲れてしまいますが、この工具はそういったひどい疲れが起こりません。
また整形確認機構によってJIS規格に対応した圧着が確実にできます。代わりに圧着途中で開くことができないのでその点については注意が必要です。
機械系保全(電気保全作業)の検定では1級2級にかかわらず使用するので1本持っていて損はないかと思います。
絶縁閉端子用圧着工具(ホーザン P736)
ホーザンのP736はCE端子と呼ばれる線を複数個まとめる端子を圧着するための圧着工具になります。
設備で使われるセンサー線の長さは限りがあるので、盤までの途中に中継ボックスを取り付けて複数センサーの電源線をこの工具を使ってまとめてしまうことが多いです。
趣味で車を弄ったりすることもあるのですがその時にも結構重宝したりします。
シーケンス制御配線用のニッパー
シーケンス制御のハード配線をする際に使用するおすすめのニッパーについてここでは紹介します。細い線を切断するのがメインの場合と太い線を切断するのがメインの場合を想定して2種類紹介します。
電線切断用ニッパー(エンジニア NSー04)
エンジニアのNS-04はとにかく切れ味が良いのが特徴です。この後ストリッパーも紹介しますが、1本しか線を処理しない場合は持ち替え時間が勿体ないのでこのニッパーで切断から被服剥きまでをやってしまうこともしばしばあります。
またグリップの部分も特徴的で手にしっかりフィットするため力のコントロールがとてもしやすいです。見た目もエンジニアの工具らしい形をしてますのでメカ好きの人にもおすすめします。
1.2mmまでの導線には対応してますが、それ以上となると刃が負けてしまうかもしれないのであくまでも細い線専用として考えた方が良いかと思います。
電線切断用ニッパー(ロブスター J185PWN)
力isパワー。導線であれば3.5㎜まで、ピアノ線も1.2㎜まで切断することができるので生産設備関係の導線であれば大抵の線を切ることができます。
工事で出てきた廃材を細かく切断する時もあまり細かいことを気にせずカットできるのでそう言った面でも便利なニッパーになります。
シーケンス制御配線用のドライバー
シーケンス制御のハード配線で線の取り付けネジを締めたり緩めたりするのに当然ですが、ドライバーが必要になります。ここでは私が使ってきて1番使いやすいと感じている電動ドライバーとどんな場面でも対応が利く、先端付け替えタイプのドライバーを紹介します。
充電電動ドライバー(Panasonic EZ6220)
EZ6220は安心のパナソニック製の電動トライバーです。充電した専用バッテリー(別売)を取り付けることで手回ししなくてもスイッチ1つで締め緩めが可能です。
この機種は結構前から存在していますが見た目の良い新機種に心移りしないのはそのシンプルさと軽さにあります。
端子台や入出力カードに線をネジ止めしたり外したりする場合にその数があまりに多いとかなり腕に負担がきますが、この工具は新機種より本体が軽いためその負担を減らすことができます。
また先端部分でトルクの調整ができるため幅広いネジ締めに対応することができるところも魅力の1つです。充電は余程電池が弱っていない限りは15分くらいで完了してくれるのも良いですね。
電気機器組み立て(シーケンス制御)では技能検定の当日には使用できませんが練習の時にあると大変重宝しますので受験予定のある方は要チェックです。
先端付け替えドライバー(VESSEL No.220)
ドライバーは主に端子ネジの締め付けや緩めに使用するものですが、例えば制御盤についているロック機構のロックを外す場合や、たまに現れるちょっと普通より大きかったり小さかったりする十字ネジに対応することも大切だと思います。
この工具は先端部分を簡単に交換できるためフットワークが軽いですし、何よりたくさんのドライバーを持たなくて済むところも魅力の1つだと思います。
シーケンス制御配線用のストリッパー
シーケンス制御の配線の被覆を剥く際に使用するストリッパーについてここでは紹介します。僕は盤配線やPLCへの細めの配線がメインなのですぐ下のガブガブと呼んでるストリッパーを使うことが8割です。正確に剥き量を調整したい方もいると思うのでもう1つのストリッパーも紹介します。
ガブガブストリッパー(エンジニア PA-30)
ガブガブはうちの職場だけでどうやら使われている呼び方のようです。このストリッパーのすごいところは複数の線の被覆を同時に同じ長さで剥けるところにあります。
盤組みは同じ作業の繰り返しが非常に多い訳ですが、1つよりも2つ、2つよりも3つ同時に作業ができればそれがそのまま作業スピードの超加速につながってきます。
被覆を剥く長さは赤い部品を前後に調整するだけでできますし、もう3年くらい使い続けていますが全く壊れそうにないタフさも魅力の1つかと思います。
写真では分かりづらいですが根元の部分にニッパーの機構も備えているので、カットと剥きを同じ工具でできるのも良いですね。
被覆剥きストリッパー(ホーザン P960)
ガブガブは複数の線を同時に加工できることが魅力でしたが、ちょっと被覆を剥く長さを失敗すると再加工するために線を1度カットしなければいけないという不便さも持ち合わせています。
対してこちらの工具は多少時間がかかるもののその被覆の剥き量の微調整という部分でとても作業性の良い工具です。写真では分かりづらいですが根元の部分にニッパーの機構も備えているので電線のカットもできます。
持ち手の間にバネが入っているのでハサミのように自分の力で刃を開かなくて良いのも使いやすさに一役買っています。
シーケンス制御配線用のテスター
シーケンス制御配線で配線が本当に正しいか確かめる時やトラブルシューティングの時に役立つテスターについて紹介します。
カードテスター(TRUSCO TET-1700)
このテスターの魅力はやはりコンパクトで軽いというところです。配線をした後の確認作業でポケットからスッと取り出してすぐに使えます。
常にポケットに入れていても邪魔にならないので設備がトラブルを起こしたとしてもすぐさま取り出して使えるのでテスターを取りに行くという無駄な移動をしなくて済みます。
もちろん電流・電圧・抵抗の基本的な部分は網羅しています。
ACクランプメータ(HIOKI 3280 -10F)
先ほど紹介したテスターだと電流測定時に配線の割り込みが必要になりますが、こう言ったリングのついたクランプメータであれば線をくぐらせるだけで電流測定が可能です。
普段電流を測る機会が多い方はこの機種に限らずクランプメータを使用すると良いかと思います。
配線用工具は自分にあったものを
今回紹介した工具はあくまでも僕が作業していく中でこれが良いなと思ったものであり、このブログの読者の皆さんが思うベストはまた違ってくるかと思います。
これからまた何年も仕事をしていく中で「この作業にはこれじゃないと!」というような工具が読者の皆さんにも見つけられたらなと、そのお手伝いをこの記事ができたら良いなと思います。
今回はここまで!
最後までお読みいただきありがとうございました!
おすすめ(∩´∀`)∩
初心者向け自己保持回路ってどんなもの?
初心者向け一番簡単なランプの点滅回路の作り方
シーケンス制御 の勉強サポート!お気軽にフォロー・DMください。保有資格:職業訓練指導員免許(機械、電気、メカトロニクス科)特級技能士(機械)1級技能士(電気)!最近はArduinoとかProssesingに興味があって勉強中!自己紹介ページはこちら→鈴さんの自己紹介
コメント