「リレーシーケンスって言葉は聞いたことあるけど、一体なんなんだろう?」と思っていませんか?
この記事では
・リレーシーケンスとはどんなものか?
・リレーシーケンスで使われる機器とその図記号はどう描くのか?
を紹介していきます!
リレーシーケンスとはどんなもの?
リレーシーケンスを説明する前にシーケンス制御について軽く触れておきます。
シーケンス制御は日本産業規格 JIS Z 8116及びJIS B 3500によれば、
予め定められた順序に従って、制御の各段階を逐次進めて行く制御
引用元:日本産業規格JIS Z 8116,JIS B 3500
と定義されされています。
言葉が難しくてよくわからないですよね?シーケンス制御の意味を簡単に言うと
最初に動きを決めて、その動き通りに順番に進めていく制御
という意味になります。
このシーケンス制御を「リレー」と呼ばれる機器+その他の電気関連機器を使って行っていく制御のことを「リレーシーケンス」といいます。
つまりリレーシーケンスの意味としては
リレーなどの機器を、狙った動きになるように配線し、その動き通りに順番に進めていく制御
というように表現できます。またリレーシーケンス制御は「有接点シーケンス」とか「有接点リレー方式」とも呼ばれ、PLC制御(プログラマブルロジックコントローラ)とは区別されて使われています。
PLCについてはPLCとは?役割や利点を初心者にもわかりやすく説明という記事で紹介しています。
なお、JIS規格については日本産業標準調査会のホームページより検索、閲覧が可能です。
リレーシーケンスの回路図に使われる代表的な機器の役割と記号は?
ここではリレーシーケンスの回路を表現する際に使われる機器の記号について紹介していきます。
この記号は日本産業規格 JIS C 0617で定義されています。
なお、JIS規格については日本産業標準調査会のホームページより検索、閲覧が可能です。
リレー(電磁開閉器)の役割と図記号
リレーはリレーシーケンス回路の中で、入力された信号を別の機器に伝える役割をしています。
例えば24Vの信号を受けることで、24V機器とは切り離された回路の100Vの機器(モータなど)を動かすことができます。
リレーの図記号は下記の通りです。
文字記号は「R」を使用します。
リレーについてはリレーってどんなもの?オムロンのMY4Nを使って解説の記事で紹介しています。
押しボタンスイッチの役割と図記号
押しボタンスイッチとはリレーシーケンス回路の中で、人が操作してシーケンス回路に信号を送るという重要な役割を果たしています。
設備のスタートボタンやストップボタン、非常停止ボタンなどに使用されます。
押しボタンスイッチの図記号は下記の通りです。
文字記号は「BS」を使用します。
各種スイッチの図記号については生産設備で使われるスイッチの種類や役割について解説の記事で紹介しています。
切り替えスイッチの役割と図記号
切り替えスイッチはリレーシーケンスシーケンス回路の中で、つまんでひねることで信号を切り替える役割をしています。
設備の自動モードと手動モードの切り替えに使用されます。
切り替えスイッチの図記号は下記の通りです。
文字記号は「COS」が使用されます。
ランプ(表示灯)の役割と図記号
ランプ(表示等)はリレーシーケンス回路の中で、人に設備の状態を知らせる役割があります。
ランプの図記号は下記の通りです。
文字記号は「SL」が使用されます。
オンディレイタイマの役割と図記号
オンディレイタイマーはリレーシーケンス回路の中で、信号の伝達を敢えて遅延させる役割があります。
動きとしては信号が入力された後、設定された時間が経過した後にオンします。
オンディレイタイマーの図記号は下記の通りです。
文字記号は「TLR(オンディレイ)」が使用されます。
タイマーについてはタイマーの働きをオムロンのH3Yで解説の記事で紹介しています。
オフディレイタイマの役割と図記号
オンディレイタイマーはリレーシーケンス回路の中で、信号の伝達を敢えて遅延させる役割があります。
動きとしては信号が入力された直後にONし、設定された時間が経過した後にオフします。
オンディレイタイマーの図記号は下記の通りです。
その他様々な記号あり
文字記号は「TLR(オフディレイ)」が使用されます。
代表的なリレーシーケンス回路の例
ここでは代表的なリレーシーケンス回路図の例を紹介していきます。
種類としては3種類あり
・AND回路
・OR回路
・自己保持回路
があります。
代表的な回路1:AND回路
AND回路は2つの入力信号を直列に並べた形の回路で、両方の入力信号がONした場合に出力信号(今回の場合はランプ)がONするという働きを持っています。
代表的な回路2:OR回路
OR回路は2つの入力信号を並列に並べた形の回路で、どちらか片方、または両方の入力信号がONした場合に出力信号(今回の場合はランプ)がONするという働きを持っています。
代表的な回路3:自己保持回路
自己保持回路は1度起動スイッチを押すと、スイッチが押されたことを記憶し、ランプなどを点灯させ続けることのできる回路です。
自己保持を解除するためのスイッチを別で付けることが一般的です。
自己保持回路の働きや動作についての説明は初心者向け!自己保持回路ってどんなもの?という記事で詳しく紹介しています。
リレーシーケンスとは?まとめ
この記事では
について紹介しました。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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